ポルシェ911SC キーがスタートに廻せない 修理

ポルシェ911SC キーがスタートに廻せない 修理です。
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ポルシェ911scのメインキーシリンダートラブルで修理依頼が神奈川からきました。
鍵を刺してACC→ONまでは普通に動くのですが、エンジンスタートのセルまでがまわせません。
何度か動かしていると偶に動く場合があるのですが、また動かなくなる変な現象。
このキーシリンダーはポルシェが1970年代にドイツのキーメーカー「DOM」に依頼して作らせた代物です。
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ヨーロッパ車特有の再エンジンスタートを阻止(スターター焼き付き防止らしいです)するために、キーシリンダー内にロックピンを設けていますが、経年劣化や作りの問題から昔からトラブルがでています。
今回オリジナル品を使い、不具合箇所を直して欲しいとの依頼ですが、良くも悪くも流石Germane。
分解出来ない作りやないですかwwww( ̄▽ ̄)オイオイ!
アチコチ観ながら、何とか打開策を見出し分解。普通は非分解なので絶対に分解したら終わりますよ。
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分解した後、シリンダーの動きに注目。
キーを回すとシリンダー後ろの円盤が周り、挟み込んである板がスライド(クラッチ板のような役割)して最後まで回り切る構造のようですが、このスライドする板がバカになっていてキチンと回らないためにリセルロックが働いてしまうみたいです。
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分解したいけど、カシメてありまたまた非分解。
ヤレヤレ困りましたね。
カシメ部を慎重に削り、何とか分解に成功。何度も言いますが分解は駄目ですよ(2度目)
トラブルを起こしていた凸ピンを抜き取り組み付け。
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メインキースイッチもトラブルが起きる箇所なので新品に交換。←既にメーカー廃番欠品で入手不可能の様ですが、何とかポルシェ専門の部品商で純正在庫1個を奇跡的に見つけ出してゲット。ラッキーでした。
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部品が届き全て組み付けして完成しました。
ちなみにメインスイッチキー内にリセルロック機能があるようで、廻そうとするとロックするみたいです。
対策品として機能を移しているんですね。。。。
なんにせよオリジナル品を損なわない修理が出来て良かったです。
梱包してご返送させて頂きました。
無事レストアが済むと良いですね。

追記
後日お客様からご連絡があり、無事レストアが完了し問題なく乗れたそうです。
部品的に当店の作業は微々たるものですが、お役に立ててよかったです。
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